AUX追加条件
プログレの純正オーディオには、残念なことに外部入力端子(AUX)が有りません。Webで外部入力追加方法を調べていても「オーディオの交換」「TV入力への追加キット」がヒットするぐらいで、ハードル&費用が掛かりすぎます。
また カセットデッキ部を乗っ取る方法(ビートはこの方法を取っています)もありかと思いますが、この頃カセットテープが復活しそうな勢いですので、この方法もどうかなと思いますし、内部の改造になるため最終手段になります。
純正オーディオは音も良いし、雰囲気がこの車にあっていると思いますので、変更する気はありません。
TV音声乗っ取りでAUX追加
何か方法はないかと配線図集を見ているとTVの音声入力があり、これを使えばいけるのではないかと考えました。TVチュナーはアナログ電波用で今後使う予定もないですし、車の中でTVを見る気もありません。
TVの仕様を確認すると、サイドブレーキを掛けるとTV画像が見ることが出来、走行中は音声のみ流れてカーナビ画面が表示され、純正カーナビの音声が入力されるとTVからの音声がミューとされるとのことです。
AUX配線確認
詳細に配線図集に目を通すと、アンプ内蔵・アンプ別置及び前期・後期の4種オーディオが存在するようですが、都合の良いことに(量産車ですから当たり前ですが)コネクタのピン配列が同じです。
一般的な三極オーディオジャックの配線は細い物が多く、コネクタに繋げるには心もとないので、配線変換することにし、ついでにUSB充電ケーブルも追加することにします。
AUXとUSBケーブルに関しては、使用しない時に邪魔にならないようしまえるようにしました。しまうといっても、ケーブルを中に入れるだけですが、結構すっきりすると思います。
※ 但し一点気になる箇所があります。次を見てもらえばわかりますが、オーデイオの一般的な配線色とR側の+(黒)-(赤)が逆になっています。アンプ外付け・内蔵及び前期・後期の配線図も同じですので間違いないとは思いますが、謎です。
アンプ別置・アンプ内蔵及び前期・後期共に同じ
ラジオレシーバーASSYへの入力
TV音声入力コネクタ E50 E54 共に乳白色 上5ピン+下7ピンの同じコネクターです。
R+ 黒 No1
R- 赤 No6
L+ 白 No2
L- 緑 No7
シールド 灰 No3
上記のように左右の入力はSig.+とSig.-の各二本が別々になっていますので、結線に気を付けてください。
コネクタ端子 矢崎総業 F090-SMTS 非防水型用
純正オーディオの取外し
オーディオの取外し方について、詳しくは諸兄の記事を参考にしてください。前回「ドリンクホルダー追加」に記事の中で行った作業の中でコンソールボックスを外しましたが、本来AUXの追加作業の場合にはコンソールボックスを外す必要はありません。
私の場合は「ドリンクホルダー」の取付修正も同時に行うためコンソールボックスを外しました。
オーディオを取り外す前までは、「ドリンクホルダー」の取付記事で使用した物を参考にしてください、大筋で違いはありません。前回シフトパネルを傷つけてしまったので、ボロタオルでしっかり養生してからオーディオを取り外しました。裏のコネクターが結構きついので、細いマイナスドライバー等で慎重に外すようにしてください。二十年近く外されていないので、結構固くなっていますし、線材も経年変化で硬くなっていますので、無理せずゆっくり取り扱うようにしてください。
オーディオパネルの取外し
アースの取り忘れ確認のため、オーディオパネルを再度取り外すことになったので、取外し方を乗せておきます。今回はコンソールボックスは取り外さず行いました。
養生する場合、テープは隙間の中まで入り込むようにしなければ、あまり効果がありませんので注意してください。
養生をしっかり施します。
シフトロック解除をし、シフトレバーを「D」の位置にします。
オーディオパネルの取外し時には「L」の位置で行い、「シフトゲートパネル」をタオル等で保護して行います。
シフトレバーの後ろ側からカバーを浮かせ、手を入れながらへら等で少しずつ外してゆきます。
オーディオパネルには、コネクター2個が繋がっていますのではずします。
オーディオパネルの取外しは、下に手を入れて浮かしへら等で少しずつ浮かせてゆきます。結構薄いのでおらないように注意してください。
以上です。
やはり「アース」を止め忘れていました・・・・・
オーディオは上下2個づつのボルトで止まっています。レンチサイズは10mmです。
今回外して室内に持ち込んだ部品です。本来ドリンクホルダーは必要ありません。
シガーソケットを表示付きUSB充電器への変更とUSB充電器追加
標準のシガーライターを電圧表示付きUSB充電器に変更し、充電用MicroUSBケーブルも増設することにします。
測定器表示電圧比較 SAMSUNG充電器出力電圧
マルチメーター=5.404V
USB電圧電流計=5.44V
各端末純正充電器の出力電圧はマルチメーター測定で次の様でした。
SAMSUNG=5.404V
APPLE =5.102V
AU =4.971V
また 各DC-DCコンバーターの出力電圧をマルチメーターで確認してみたところ以下の様でした。
入力電圧 表示付き 追加電源
9V 5.011V 5.127V
10V 5.011V 5.127V
11V 5.011V 5.127V
12V 5.011V 5.127V
13V 5.011V 5.127V
USB充電追加は少々高価でしたが、なんとなく良さそうなので入力電圧表示がある物を、センターコンソールのシガーライターソケットと入れ替えました。取付前に確認したところ表示電圧が0.1Vほど低く表示されますが、筐体が接着されており外せませんのでこのまま使用することにします。電圧表示は6.5Vまで表示でき、5V出力も入力電圧7Vもあれば供給可能のようです。
シガーソケット取外し
もともとついていたシガーソケットを取り外して「表示付きUSB充電器」に変更します。
シガーソケット後ろのある金具を、プライヤー等で回してパネルから取り外します。
取り外すとこのようになります。
但し元のシガーソケットの穴では小さく、ギリギリ入るまでやすりで穴を広げました。10分ぐらいかかりましたが、樹脂ですので気長にやればなんとかなりました。
見た目はガタガタですが、表からは隠れてしまうので良しとします。
これ以外に、スマートフォンでカーナビもどき使用時にmicroUSB(B型)で充電供給できる様、DC-DCコンバーター(12V → 5V 3A)を追加しました。取付前に確認したところ、入力12Vで出力5.127V有りましたので、十分充電できると思います。
AUXコネクタ加工
いよいよAUXコネクタの加工です。今回TV音声の乗っ取りで行いますが、うまくゆくとは限りませんので、最悪元の状態に戻せるように、配線の切断は行わないようにします。そのためTV音声入力はピンごとコネクタから引き抜き、新たにピンを圧着したAUX入力ケーブルを作成しました。
ピンの抜き方を記載しておきます。
コネクタのピンを押さえている部分を持ち上げます。これは外せないようですので、浮かせるだけです。
細い精密ドライバー等で、ピンを固定している部分を押し下げて引き抜きます。ピンとコネクタの押さえ部分を載せておきますので、参照してください。
3極プラグにつながる3芯ケーブルを左右毎に2芯ケーブルに変更します。この時 下のように、R・Lがわかるように印をつけておく方が良いと思います。
※ これを見てAUXを追加される方は、オーディオコネクターケーブル(3芯)の端末にアンプを追加して、アンプからオーディオ入力までのケーブルを芯線の太い(AWG#20程度)を使い、切断したTV音声入力ケーブルに直接つなぎ込む方が良いかと思います。
コネクタの引き出しと収納方法
コネクタ 2本はアッシュトレイを使用して収納しました。
オーディオパネル裏側、アッシュトレイ上部にコードを通します。ケーブルが当たる金属板の切り口に、樹脂の保護剤を張り付けてあります。
使用時は、アッシュトレイ上部右側の隙間を使い引き出すと、アッシュトレイの開閉がスムーズに行なえます。
オーディオパネル改造完了です。
組付け
いよいよ組付けです。コネクタ等の取付部品が多いので、取付忘れに注意してください。また 内装に傷を付けないよう十分に養生して、慎重に作業しましょう。
かく云う私はこの記事を書いているときに、オーデイオ取付時に右下ボルトにアースを付けるのを忘れていたことを思い出し、組み付けをやり直しをしました。
AUXケーブル取付
AUX入力に使用するTV音声入力コネクタはすべて同じです。
入力ピンNoはこのようになっていますが、どうもRchの配線色が気になりますが・・・・・
ケーブルを付け替えた状態です。
オーディオパネル取付のコツ
オーディオパネルの取付は、2本のケーブルがコルゲートチューブで保護され堅い為、なかなかうまく収納部に入りきらずはめ込みにくいのですが、取り付けるときコルゲートチューブを右下に持って行き、菜箸や長いピンセット等でパネルと取付部の隙間から誘導するとうまくゆくと思います。
動作確認
まず シガーソケットと交換した「表示付きUSB充電器」の動作確認です。
ACC時とエンジンON時の電圧表示もうまくいっています。
次にAUX入力の動作確認です。音量が小さいですが、オーディオから音が出ています。
TVchを切り替えても、どちらも音が出ています。
次に追加した充電用MicroUSBですが、こちらもOKで充電できています。
ほぼ完成です。
改良点
今回の改造で音は出すことが出来ましたが、音量的に不満が残ります。携帯端末のイヤホン出力が足りず、端末で音楽を聴いているボリュームのまま、他の音源に切り替えると大音量になりびっくりするほどです。
今回の作業を通して、改良点を上げておきます。
- 簡易な物で良いのでヘッドフォンアンプを一段いれる。(NJM4580DDで十分?)
※ 2018.07.21のドライブで確認しましたが、端末のVolをMaxに設定すると問題の無いレベルの再生音量になりましたので、「前段アンプ」は必要無いようです。
- オーディオへの入力はTV音声入力配線の切断で行った方が簡単(今回はうまくゆくかどうかわからなかったので、元に戻せるようにしました)
近々にアンプの追加を行うつもりですので、うまくいったときには追加記事でお知らせします。2018.07.22
やっとプリアンプの製作です。_2024.07.15 追記
延び延びになっていたプログレ純正オーディオ用AUX用プリアンプですが、一人でプログレを運転する機会が増えたこともあり(カミさんが同乗するときには基本オーディオはOFFです)重い腰を上げ試作することにしました。
試作
延び延びになっていたプログレ純正オーディオ用AUX用プリアンプですが、一人でプログレを運転する機会が増えたこともあり(カミさんが同乗するときには基本オーディオはOFFです)重い腰を上げ試作することにしました。
回路は秋月さんのヘッドフォンアンプのものを用いますが、車載用ですので可変抵抗は使わず固定式で作りました。音量は入力機器と純正オーディオで変更します。
回路はいたって簡単な物ですが必要な増幅率が解らない為、ユニバーサル基板を用いて簡単に変更できるように組み立てました。この中で電源はACCから取りますが、車の電圧は変化が激しいので10Vの三端子レギュレターを使ってある程度の安定化を図っています。
実体配線図はKiCADの3D表示の出力をエクスポートし、ペイントで修正した物です。
配線図・部品表・ユニバーサル基板の実体配線図をまとめた物です。プログレAUX用プリアンプ
実用試験の為入出力のコネクターは百均で購入したステレオイヤホン延長ケーブルを使いましたが、この芯線がポリウレタン電線、早くいってしまえばエナメル線になっていましたので、実使用には向かない物ですので、搭載時には変更する必要があります。ちなみに内部ケーブル色ですが 赤(Rch)・肌色(Lch)・緑(GND)でした。
また オペアンプは壊す可能性がありますので、最初は手持ちの関係から(多量に在庫がありました)LM358にしてあります。音量を確認した時私の耳では問題なさそうですが、購入済みの為搭載時には評判の良さそうなOPA2134にするつもりです。
試用では、ひとまず絶縁を兼ねて基板をチャック付きのポリ袋に入れて確認することにしました。
最初増幅率を10k:47k= x 5.7としてスマートフォンの音量をいつもの設定音量にして使ってみましたが、ラジオの設定ボリュウムではほとんど音が出ない状況でした。
そこで10k:110k= x 12としましたが、まだ足りません。10k:240k= x 25とすると何とか使えそうでしたが、最終的には10k:390k= x 40で試用を行うことにしました。
月に2・3回片道90km 3時間前後運転する、手長エビ釣りに行くときに確認してみることにします。本格設置は涼しくなってからの作業になると思いますので、設置を完了したら追記で記載したいお思います。
番外追加作業 ドリンクホルダー高さ変更
以前ドリンクホルダーを追加しましたが、使ってみると500mLのペットボトルを使うには高さが足りず、出し入れに気を使うので、高さを50mmほど高くしました。
今週末、ちょっとしたドライブをしますので、使い勝手を検証してみます。
2018.07.22追記
500mLのペットボトルも引っかかることなく出し入れできるようになり、使い良くなりました。今後のドライブが楽しみです。
→ 2018.07.28追記 300km弱のソロドライブでしたが、500mLのペットボトルも問題なく使えました。OKです。
これからAUXを追加する場合 2018.07.28追記
TV音声入力をAUXに出来ることがわかりましたので、これから作業する方は配線を切断してAUXに利用した方が作業が楽になると思います。
但し 切断し使わない配線は十分な絶縁処理をしてください。ショートすると何があるかわかりません。
追加するAUXケーブルの簡易な図を載せておきますので、参考にしてください。