エアコン吹き出し口補修_プログレ

経緯

3月末カミさんと南房総へ一泊の旅行に行ったとき、春とは思えないほどの暑さにエアコンを入れると吹き出し口から黒いカス飛び散り、慌てて風量を絞りました。飛び散った物をよく見るとべたべたした物でした。普段は風量最小で動かしており、これまで全く気が付きませんでした。
旅館に着いてからPCを開いて調べると、かなりの数でヒットしよくある現象のようで、ルーバーのスポンジが劣化して起こる現象とのことです。確かに20年近くの時間がたてばスポンジも劣化するでしょう。スポンジシートは厚みが解らないので、3mmと5mmの物を用意しました。(開けてみたところ 3mmでした)

今日は親指のしびれは変わりませんが、肩(腕)の痛みもだいぶ取れてきたので、ゴールデンウィークに益子町の「陶器市」へ娘夫婦と出かけることもあり、補修することにしました。安全にかかわる箇所ではないし、ディーラーに頼むほどの作業でもなさそうなので自分でやってみます。

用意する物

使用工具

使用工具

 

内装剥がし:樹脂製自作2種(アイスのスプーン改,接着剤のへら)
養生テープ:マスキングテープまたは養生テープ(私は幅の狭い養生テープを使いました)
プラスドライバー:普通サイズ
スポンジシート:結局厚みは3mmでした。(2mmの方が良いかもです)


市販の内装剥がしは結構厚みがあり、今回のような細かい所には向かないと思います。私は接着剤に付いてくる「へら」を使うことが多いです。厚み・弾力性等使い易いので試してみてください。「へら」が入らない時は「アイスのスプーン」で持ち上げて、出来た隙間に「へら」を入れて持ち上げています。

準備

今回ナビ部を外す必要があり「常時通電」されている結線(時計)があるため、バッテリーを外してからの方が安全ですが、雨が降りそうなのでそのまま作業しました。使配線作業はなく、外す結線は全てコネクター接続ですので、たぶん大丈夫でしょう。

バッテリーを外すとすべての電気製品への電源がストップするため、オールリセットの状態になり、設定をやり直す必要が出てくる物もありますので、気をつけてください。

取外し

もっとうまく説明されている方がいますので、よくわからない方は検索してみてください。

内装材に傷・へこみを付けないように、養生をします。

ダッシュボードのモール2本を外します。モールははめ込みしなっています。助手席側(長い方)と運転席側(短い方)がありますが、共に配線が付いていますので切断しないように気を付けて作業してください。助手席側のモールのステアリング側の配線が外せなかったので、宙釣りになっています。

助手席吹き出し口取外し後

助手席吹き出し口取外し後

 

助手席側の吹き出し口は下に2本のネジと上1本(ドア側)のはめ込みで止まっています。私はうまく外せず、はめ込みのクリップ(たぶん黄色い樹脂製)がどこかに飛んで行ってしまい見つけられなかったので、運転席側吹き出し口の下側クリップを使いました。気を付けてください。

ネジを外した後、手前に引き出しますが、私の場合クリップで結構固く嵌っており、気合を入れすぎたため悲しい結果になってしまいました。


運転席側吹き出し口取り外し後

運転席側吹き出し口取り外し後

 

運転席側の吹き出し口は下に1本のネジと上下2ヵ所(ドア側)のはめ込みで止まっています。

助手席側と同様、手前に引き出します。


ナビ止めネジ

ナビ止めネジ

 

ナビを外します。モールを外したところにネジ3本で止められています。

ねじを外した後、手前に引き出します。

コネクター接続が3ケ所ありますので、慎重に作業してください。


ナビ取外し後

ナビ取外し後

 

引き出した後コネクターを外す時内装材に傷をつけないよう、タオル等を内装とユニットの間に入れておくと良いと思います。

ユニットはナビ部2個・時計1個のコネクター3個で接続されています。全てクランプがありますので、慎重に外してください。(下の青いコネクターが時計用です)
全て取り外した後、ダクトの中を固く絞ったタオル等できれいにしておきます。結構油汚れが有りました、長年の排気ガスが付着したのでしょうね。

分解

ナビユニットから、吹き出し口2個を外します。吹き出し口は各々上下にヵ所で止まっていますので、慎重に取り外してください。

バタフライダンパーの惨状

バタフライダンパーの惨状

 

中を見ると隙間をふさぐスポンジがボロボロです。全くスポンジが見えない物もありました。
いよいよ分解です。全て同様の作業でダンパーを取り外せます。但し組み合わせる部品は決まっていますので、組み合わせを間違わないようにしてください。私は洗った時にごちゃ混ぜになってしまし、組み合わせを探すのにだいぶ時間を取られてしまいました。(全作業の半分以上)

この画像のような組み立て方になっています。

ダンパーアーム分解法

ダンパーアーム分解法

 

バタフライ部とダンパーアームを外すには、この四角い穴3か所に細いマイナスドライバー等を入れ、クランプ部を内側に抑え込んで引き出します。

スポンジの状態_センター用

スポンジの状態_センター用

 

取り出したバタフライから腐ったスポンジを取り出します。油でネチョネチョしていて、ちょっと力を入れるとちぎれてしまいます。紙にスポンジを乗せると、紙に油が染み出しました。スポンジはやせているでしょうから溝の幅を測り、3mmとしましたが2mmでも良いかと思います。

スポンジシート_図

スポンジシート_図

 

取り出したスポンジと入っていた部分の寸法を取り、図面にしました。大体の寸法になりますが、それほどシビアーな物ではないと思いますので、大丈夫でしょう。

スポンジ型紙

スポンジ型紙

 

型紙として作成してみると、一台分A5サイズ弱で足りました。原寸のpdfファイルも置いておきます。

pdfファイルはこちら;スポンジ型紙pdf
2018.04.26_追加;A4一枚で3台分+αと定型郵便発送用一台分の型紙が作れたので、型紙を追加します。

3台分 型紙_A4

3台分 型紙_A4

 

pdfファイルはこちら;3台分スポンジ型紙pdf

定型郵便_型紙

定型郵便_型紙

 

pdfファイルはこちら;定型郵便対応一台分

型紙を両面テープでスポンジに貼り、ハサミとナイフでそれらしく切り抜きます。(センター部の物が一枚なのは、試しに取付けたためです)

スポンジ_取付

スポンジ_取付

 

組み込むとこんな感じです。あまり美しくありませんが、実用上問題ないようです。

組上げた物がこちらです。閉じると隙間もなく大丈夫そうです。

結果

傷をつけないよう取外しと逆順で慎重に取り付け、いざファンON。一段ずつ風量を上げてゆきMaxにしても問題ありません。全ての吹き出し口を「閉」にしてみても問題ありません。これでしばらくは心置きなくエアコンが使えます。今年の夏も酷暑でしょうからよかったよかった。

今回の作業で空調関係が汚れているだろうことが解りましたので、近々に「ブロワー部」の清掃を実行したいと思います。

番外

購入したスポンジシートは3mmと5mm、それぞれ巾1.4m x 長さ1mもあります。そのうち使ったのは t3mmを 105 x 180程度です。t=3mmは販売するとして、t=5mmは使い道がありません。水生生物用コンプレッサーの防音ケースか小型スピーカーでも作り、吸音材に利用するしかなさそうです。

「お店」開店は「決済方法」決定にまだしばらく時間がかかりそうなので、某オークションに出品予定です。出品が決定した時には「お知らせ」でお伝えします。発送は定型郵便が使えそうですので、梱包済みで25g以内に収めれば、送料\82が適応できそうです。(価格未定)

2018.04.25 訂正;

定型郵便に対応できませんでした、すみません。壊れる物ではないので、定形外郵便(規格内)での発送が一番安価です。型紙をA4で作成し直してアップするようにします。→ 2018.04.26 2種類追記しました。