テスターやマルチメーターと違い、オシロスコープは購入して本格的に使用を始める前に設定等行う必要があります。初めてオシロスコープを使う方には面倒かもしれませんが、最初が肝心ですので、面倒でも確認しながら作業してください。
電源投入確認
そんなことはないとは思いますが、電源が入らないかもしれませんので、まずは電源を投入して動くかどうかを確認しておきます。
この時電源はPDアダプターやPDバッテリーでも動きますが、ノイズが多い物が多々ありますので、付属のコンバーターを使うようにしてください。
プローブの識別表示取り付け
各チャンネル毎にプローブを割り付けるため付属の識別リングを取り付けます。色はDHO804のチャンネルに合わせたいところですが、ch2とch4が同じ青ですので、付属するリングの緑をch4にしました。
こうすることで使用しているプローブがどのチャンネルに接続されているか解りやすくなるとともに、プローブの調整頻度が下がります。
プローブの減衰率の設定と入力信号の設定
プローブについている減衰率切替スイッチを10xに設定しておきます。こうすることで、間違って高電圧を入力した場合でも400Vまでは耐えられるようになります。極微弱信号を測定する場合のみ1xを使うように習慣づけるようにした方が良いと思います。
プローブの減衰率を使用する入力チャンネルに設定し、入力信号の電圧表示が一致するようにします。ここではch1を例にしますが、各チャンネル毎に行ってください。
スクリーンの下方に表示されている[ch1]をタップします。
[Probe]の上に表示されている[00x]が、現在設定されている減衰率です。
接続するプローブの減衰率を変更するには、[00x]の右にある[▼]をタップします。
表示された中からプローブの切り替えスイッチで選択した減衰率をタップします。ここでは[10x]を選択しています。
[Cupling]の上に表示されているDCまたはACが、現在設定されているカップリング方式です。
[▼]をタップし、測定する信号に対してのカップリング方法を指定をします。
ACカップリングでの入力は、たとえですがDC電源に乗っているノイズを見るとき等に使います。
ここではDCを選択します。
[BW Limit]の設定をします。よほどのことがない限り入力にLPF(ローパスフィルター)を設定しておきます。DHO800は20MHzのLPFを持っています。
[▼]をタップし20MHzのLPFを設定します。
高周波を扱うにはプローブの種類はもちろんですが、アースのとり方まで考慮しなければなりません。不適切な使い方をすると、何を見ているのかわからなくなります。
ファームウエアーの確認
新規に購入したのであれば問題ないでしょうが、中古で購入した場合には必須の作業です。RIGOLのホームページ(出来ればカナダあたりが良いようです)で、最新のファームウェアーをダウンロードしておくと良いと思います。私は入手時v01.02でしたが、調べてみると最新はv01.05.00.02でした。(2026.07.20時点)
スクリーン左下の[R]マークをタップします。
メニュー画面の[Utility]をタップします。
[Utility]の中の[About]をタップします。
右に出てくる中の[Firmware]を確認します。
※ ファームウェアーが最新ではない場合「ファームウェアーのアップデート」を行います。
ファームウエアーのアップデート
メーカーのホームページで現時点での最新のバージョンを確認し、所有するオシロのファームウェアーが旧い場合ダウンロードし、最新のファームウェアーにバージョンアップしておきます。
ダウンロードしたファイルを解凍し、FAT32でフォーマットしたUSBメモリーに.GLEファイルをコピーしてオシロに刺しておきます。この時使用するUSBメモリーは.GLEファイルが1MBありますので、少なくとも2MB、できれば4MB以上にしておいた方が安心です。
画面左下の歯車に[R]マークをタップし、メニュー画面を出します。
メニュー画面から[Storage]をタップします。
出てきた画面の右上の[Upgrade]をタップします。
出てきた画面の左下の[Disk]をタップします。
出てきた画面の左上の[Local Disk]をタップします。
出てきた画面の左の[Removable USB Disk(D)]をタップします。

USBメモリーに書き込まれているファイルが表示されますので、.GLEファイルの右側をタップしチェックを入れます。
間違いがなければ、画面右下の[OK]をタップします。
選択したファイルが表示されていることを確認し、[Upgrade]をタップするとファームウエアーのアップデートが始まります。
アップデートの所要時間は30分程度とのことですが、私がv1.02からv1.05へアップデートした時は失敗したのではないかと思えるほど時間がかかりました。
60分までは我慢してみていましたが、ダメもとでそのまま他のことをして1時間程度たってから見てみると終了していました。時間がかかってもしばらくは我慢している必要があるようです。
※ ファームウエアーを書き換えた時には、必ずセルフキャリブレーションを行ってください。
セルフキャリブレーションの実施
メーカーでは18ヶ月ごとのキャリブレーションを推奨しているようです。ファームウェアーのアップデート後は必須の作業になります。年に1回は行うと安心かもしれません。実行するには30分以上動作させ安定してからの作業を行います。
プローブや電源以外の接続されているケーブルをすべて外して行います。USBメモリーに関しては解りませんが、私は外しておきました。
スクリーン左下の[R]マークをタップします。
メニュー画面の[Utility]をタップします。
[SelfCal]をタップし、右に出てくる[Start]をタップし“セルフキャリブレーション”を実行します。
セルフキャリブレーションにかかる時間は30分程度とありますが、v01.02からv01.05.00.02にアップデートした際には60分以上かかり「失敗したのではないか?」と心配しましたが、途中でやめないでほかのことをやっていると知らないうちに完了していましたので、実際にはどのくらいかかったか解りません。
プローブの調整
各チャンネル毎にトリマーコンデンサーを調整してプローブと入力チャンネルの整合性をとります。使用する信号は正面右下にあるキャリブレーション信号(1kHz 3Vp-p Duty50% 方形波)を用います。各チャンネル毎に行いますが、例としてCH1での作業を示します。
プローブをオシロに接続します。
スクリーンの下方に表示されている[ch1]をタップします。
プローブの減衰率が[10x],カップリングが[DC],LPFが[20M]になっていることを確認します。
プローブを本体右下にあるキャリブレーション用端子のグランドを含めて接続します。出力されている信号は1kHz 3Vp-p Duty50%の方形波(ON-OFFが同一時間)です。
本体右上にある[AUTO]のボタンを押します。
方形波が表示されますので、プローブのトリマーを調整してできるだけきれいな方形波になるようにします。
使用するすべてのチャンネルに対して同様に調整します。
以上でプローブの調整が終了し、測定に入ることが出来るようになります。
使い勝手を良くする設定
今後使っていく中で使い勝手を良くなるであろう設定を行っておきます。
クイックボタンの設定
操作パネルの[Quick]ボタンを押すだけで所定のデーターが保存できるようになります。スクリーンショットやデーターを設定できますが、ここでは使用頻度が高いと思われる「スクリーンショット」を設定してみます。
スクリーン左下の[R]マークをタップします。
メニュー画面の[Utility]をタップします。
画面の中の[Quick]をタップします。
画面の中の[Save Image]をタップします。
[Fomat]にあるファイル形式の中から必要な形式を選択します。
これで操作パネルの[Quick]ボタンのワンタッチで、メモリーにスクリーンショットが記録されるようになります。
機器設定情報記憶(Setup)
オシロスコープの現在の設定状態(プローブ減衰率、入力カップリング、LPF_ONなど)を保存し、次回起動時に同じ環境を復元できるようにします。
スクリーン左下の[R]マークをタップします。
メニュー画面の[Utility]をタップします。
画面の中の[Setup]をタップします。
画面の中の[Load Last]の右にある[Default]ではなく[Last]を緑にする。
※ これで次回の起動時には、前回最後に設定した状態が復元されています。
これで一般的な測定ができるようになりました。後はやってみるだけです。





















